シンガポール移住

シンガポールは世界中の富裕層の移住先として有名です。

日本からの移住者も結構います。

「なぜ富裕層はシンガポールへ移住するのか?」
「シンガポール移住の方法は?」
「シンガポールに移住した人は幸せ?」

そんな疑問に答えるため、シンガポール移住についてまとめます。


1、シンガポール移住の理由・メリット

シンガポールに移住する理由(メリット)はズバリ「税金が安いから」です。

シンガポールに移住する人は実際には色々な事を言います。
「成長している東南アジアの活気の中で、もっと大きなビジネスをしたい。」
「準英語圏で教育水準は高いし、子供のバイリンガル教育に良い。」
「シンガポールは治安も気候もいいし、生活環境が良い。」

確かにそれらも移住先を選ぶ大事な要素ですが、
日本の住環境も(特に都市部で広い家に住めるお金持ちにとっては)良いですし、
もしシンガポールの税金が日本より安くなかったら、
ほとんどの日本人はシンガポールに移住しないと思います。
(シンガポールはビジネスがやりやすい環境が整備された素晴らしい国ですが、
ほとんどのビジネスは日本に住みながらでも可能です。)

中でも、シンガポール税制の以下の特性を利用した節税が、
シンガポール移住の主目的となっているように感じます。
・法人税と所得税が安い事
・相続税と贈与税が無い事
・キャピタルゲイン(株式や不動産の売却益)が基本的には非課税な事
シンガポールの法人税はこちら
シンガポールの所得税はこちら
シンガポールの相続税・贈与税はこちら
シンガポールのキャピタルゲイン課税はこちら

 

2、シンガポール移住の方法

シンガポール移住で最低限必要なのは、(1)ビザ取得(2)家探しです。
シンガポールに中長期住む事だけが目的なら、そんなに難しくはありません。

(1) ビザ(滞在許可)の取得
シンガポール永住権か中長期滞在ビザ(労働ビザや家族ビザなど)が必要です。
永住権の取得は近年かなり困難になっていますが、
中長期滞在ビザは、たいていの日本人は取得できる事が多いです。
シンガポールのビザの種類はこちら
シンガポールの永住権はこちら

(2) シンガポールの住居探し
居住用不動産の賃借も購入は、外国人でも可能です。
但、シンガポールの不動産は東京よりも高いです。
日系の不動産屋もありますし、現地の不動産屋やインターネットでも物件は探せます。
シンガポールの家探しはこちら

(3) その他
移住目的に依っては、住む国が変わる以上、他にもする事はたくさんあります。
シンガポール法人設立、節税対策、ビジネスのフィージビリティスタディ、関連法規制の把握、子供の学校や保育園選び、年金や医療保険の確保、等々。
しかし、専門家の支援サービスを利用する事で、効率的に対応する事も可能です
(但、質や値段は玉石混淆ですし、日系の中には怪しいコンサルがたくさんいます)。
また会社設立などの行政手続は自分で行う事も十分可能です。
(シンガポールは外国企業や外国人を誘致して経済発展を促す事を国策にしていますので、
ビジネス関連の行政手続が簡潔にできるよう配慮されています)。
シンガポールの会社設立はこちら

 

3、シンガポール移住は幸せ?

「シンガポールに移住した人は日本にいた時より幸せか?」
というと、必ずしもそうとは言い切れないと思います。
(あくまで、シンガポールに移住した日本人を見てきた私の個人的な感想です。)

もちろんシンガポールは良いところがたくさんある素晴らしい国です。

生活もビジネスもインフラが整っている、食べ物は美味しい、気候が良い、治安は良い等々、
(お金さえあれば)住環境は申し分ありません。

しかしシンガポールに住んでみると日本の良さを再認識しますし、移住者の中には以下のように感じる人もいます。
「シンガポールの食事も美味しいけど、日本は和食・ラーメン・フレンチ・イタリアン、何でも美味しいし、高級店のコストパフォーマンスは明らかに日本がいい。」
「シンガポールの1年中温暖な気候は好きだけど、油断すると衣服がカビるし、ヘイズ(インドネシアから来る焼き畑農業の粉塵)は我慢できない。日本の四季も悪くないし、寒い冬の温泉や鍋が懐かしい。」
「シンガポールは東京23区くらいの大きさだし、面白そうなところは一通り行った。もうシンガポールであまりやる事がない。」
「日本のコンビニが懐かしい。便利だし、お惣菜もお菓子も飲み物も何でも美味しい。」
「英語は話せないし、結局シンガポールの狭い日本人コミュニティ内で生きてる感じだ。日本にいた頃の方が仕事で色々な人との出会いがあったし刺激的だった。」

お金はもちろん生きる手段として必要ですし、お金があれば人生の選択肢は広がります。

しかし怖いのが、逆にお金に縛られて、お金が人生の目的になってしまう事です。

シンガポールに移住した富裕層は、節税によって保有資産は増えたはずですが、
では増えたお金で人生でやりたかった事を実現しているかというと正直疑問です。
逆に生活・行動がパターン化してしまう人も少なくありません(実例は以下)。
・現地の料理が合わず、食事は行き付けの日本食屋で固定
・仕事は一線から引いて時間はあるが、やる事もないし友人もいないから、ほとんど家にいる
・英語や中国語が流暢ではないから、遊ぶ時はたいてい日本人向けのカラオケや飲み屋街
・お金はあるから、とりあえず不動産や株式に投資したり愛人を作ったり・・

ここで強調したいのは、
シンガポールはビジネスや生活での様々な機会や手段を提供してくれる、
使いこなせば人生を豊かにする強力な武器になる国であって、
問題はその使い方にあるという事です。

シンガポールに移住して幸せそうな日本人もたくさんいます。

私は日本もシンガポールも大好きです。
一方、世界に理想郷があるとも思っていませんし、
日本もシンガポールも人に依っては合わない部分は当然あると思います。

月並みですが、シンガポール移住(を含めた人生設計)をどうすべきかは、
「1度しかない人生で何をしたいか」で決めるべきであって、
単なる節税目的で、他の人生の大事な要素を我慢してまで、するものではないと感じています。

 

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