シンガポールの日本人数

シンガポールにはビジネス・留学・節税などの目的で、たくさん日本人が住んでいます。

シンガポールに住む日本人数を、統計データを基にまとめます。


1、シンガポールに住む日本人の数

シンガポールに住む日本人の数は、4万人~8万人と推測されます。
正確な統計データが無いため、推計値になります。
 

2、日本人数の推移と理由

日本大使館にシンガポール在留届を提出した日本人は、
2010年の24,548人から2017年の36,423人へと、
平均5.8%で毎年増加しています。

しかし2016年までは日本人数は増え続けていたのですが、
2017年にはじめて前年比で減少しました。
(2016年の37,504人から2.9%減)

ビジネス・留学・家族への帯同などを理由に、シンガポールに住む日本人は増え続けていました。
特に多かったのはビジネス目的と節税目的でのシンガポール移住です。

しかし、シンガポールでは外国人への労働ビザの発行が年々厳しくなっているため、
それがシンガポールの日本人数の増加が頭打ちになっている大きな理由だと思います。

また日本で出国税(※)が平成27年に導入された事や、
相続税・贈与税が非課税となる海外滞在期間が5年から10年へと延長された事により、
節税目的でシンガポールに移住する日本人が減少した事も影響していそうです。

(※)日本から海外に転出する時に、株式等を売却したとみなして所得税を課税する制度
 

3、在シンガポール日本人数の推計方法

日本政府の統計データでは、在留届を提出した日本人数は分かります。
しかし在留届が未提出の人もいるため、実際のシンガポール在留日本人数はもっと多くなります。
(在留届の提出方法はこちら

シンガポール政府の統計データでは、シンガポールで永住権を取得した日本人数は分かります。
しかし雇用ビザや留学ビザでシンガポールに滞在している日本人数は非公表です。

ですので、シンガポールに住んでいる日本人数の正確な数は不明です。

ここでは、両国の統計データを用いて、以下のように在シンガポール日本人数を推計しています。

日本大使館にシンガポール在留届を提出した人は36,423人であり(2017年)、
このうち長期滞在者が33,834人、永住者が2,589人です。

他方、シンガポール統計局の発表では、
シンガポール人(Singapore citizen)又は永住者(permanent resident)である日本人は5380人です(2015年)。

この中には、日本国籍からシンガポール国籍に変更した人や、
シンガポールで生まれた日系2世でシンガポール国籍を選択した人が含まれると思いますが、
その人数は公開されておらず不明です。

シンガポール国籍の日系人はおそらく少数であるため、
ここでは、5,380人はすべてシンガポール永住権を取得した日本人であり、在留届の提出義務がある人だと仮定します。
だとすると、5,380人の永住者うち、在留届を提出した人(2015年は2413人)の割合は、約45%(=2,413÷5,380)です。

この在留届の提出割合が、中長期滞在者を含む在シンガポール日本人の全体でも同じだと仮定すると、
シンガポールに住む日本人は、81,208人(36,423÷約45%)と計算されます。

実際には、5,380人の中にはシンガポール国籍の日系人(在留届の提出義務がない人)が含まれますから、
在留届の提出割合は約45%よりも高いはずで、シンガポールに住む日本人も81,208人より少ないと推計されます。

以上から、シンガポールに住む日本人の数は36,423人~81,208人と推測されます。
 

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