シンガポールの治安

旅行や仕事で海外に行く時、治安や安全は大事な要素です。

シンガポールの治安を、日本とアメリカとの比較で、まとめます。


1、シンガポールの治安の概要

シンガポールの治安はすごく良いです。

私も周りのシンガポール在住者も、一度も危ない目に合った事はありませんし、
夜でも子供や女性も安心して歩ける雰囲気です。

もちろん犯罪はゼロではないのですが、
シンガポール旅行の際に警戒する必要はないと思います。

 

2、シンガポール・日本・米国の犯罪件数・犯罪率

(1) シンガポール (2016年)
犯罪件数 3万2964件
犯罪率 588件/人口10万人当たり
窃盗(万引き・置引き・バイクの盗難等)が4割強で、
重要犯罪(暴力犯と重要な財産犯)は0.8%です。
犯罪件数は近年増えていますが(2013年は2万9984件)、
インターネット詐欺等の知能犯が増加した事が要因で(2013年 3947件 → 2016年 8379件)、
重要犯罪は減少しています(2013年 418件 → 2016年 248件)。

(2) 日本 (2016年)
犯罪件数 99 万6120件
犯罪率 784件/人口10万人当たり
7割強が窃盗(空き巣・万引き・置引き等)で、
凶悪犯罪(殺人・強盗等)は0.5%です。
凶悪犯罪の検挙率は高く、殺人の検挙率はここ10年で97.4%です。

(3) アメリカ合衆国 (2016年)
犯罪件数 916万7220件
犯罪率 2837件/人口10万人当たり
暴力犯が約14%で、財産犯が約86%です。
犯罪件数・犯罪率は減少傾向にあります
(1997年の犯罪件数は1319万4571件、犯罪率は4927件/10万人)。
なお、この犯罪件数には、着服・信用詐欺・偽造などの不正による財産犯は含まれていません。
(上記のシンガポール・日本の統計データには含まれています。)

 

3、シンガポールの犯罪率が低い理由

安全な国として世界的に有名な日本よりもさらに低い犯罪率を誇るシンガポール。

統計データの集計方法や各国の刑法の違いから、厳密な比較はできませんが、
日本もシンガポールも、アメリカよりかなり治安が良い事が統計から示唆されています。

シンガポールの犯罪率の低さは以下が理由と推測されます。

・小さい島国なので犯罪を起こしても捕まる可能性が高い事が、犯罪抑止力になっている。
・シンガポール当局による統制が比較的強く、国内のあちこちに防犯カメラが設置されている。
・シンガポール庶民も良い暮らしができるような社会制度が整備されている
(公共交通機関が安い、シンガポール人は公共住宅を安く買える、食事は屋台や自炊なら安く済む等)。
・シンガポール就労目的の外国人へのビザ発給は当局が厳しく管理している(仕事が無い外国人のビザ取得は困難)。
・出稼ぎ外国人も、部屋をシェアして家賃さえ抑えれば普通に生活できる。

 

4、シンガポールでの注意

シンガポールは建国以来、与党の政策が功を奏して目覚ましい経済発展を続けて来た、という歴史的背景もあり、
シンガポール政府の住民に対する管理体制は他国に比べて強いと言われています
(英国エコノミストインテリジェンスユニット社の民主主義指数でも、日本20位、米国21位に対し、シンガポールは70位)。

リトルインディアで暴動が起きた時も、すぐに鎮静化され、
暴動参加者の国外退去処分や、屋外での飲酒禁止など、厳しい取締りがありました(今では規制は解除)。

また反体制的な落書きがあった場所の近くを夜間に歩いていたら被疑者として拘束された、
という日本人の話もあります(結局は無罪だったので釈放)。

郷に入っては郷に従えで、
シンガポールの人達の努力で整備されてきたインフラや法制度のメリットを外国人として享受している以上、
現地の歴史や制度に敬意を払った発言や行動が大事だと感じています。
(シンガポールに限らず、どの国でも同じですね。)

 

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