シンガポールの首都
「シンガポールの首都ってどこ?」って疑問に思った事がある方は多いはず。
日本との比較で分かりやすくまとめます。
まとめ内容
1、シンガポールの首都は?
国としてのシンガポール(シンガポール共和国)の首都は「シンガポール」です。
2、そもそも「首都」って何?
一般的に「首都」とは、中央政府(※1)が存在する都市の事を言います。
3、シンガポールの首都はなぜ「シンガポール」なの?
シンガポール共和国には、
市町村のような地方自治体(地方政府(※2))はありません。
シンガポール全体が1つの行政区分であり、
大統領と内閣から構成されるシンガポール政府が唯一の行政機関です。
地方政府が存在せず、中央政府の管轄地域(国全体)と地方政府の管轄地域(市町村や区)との区分がないシンガポールでは、
国全体がそのまま「首都」となります。
4、シンガポールみたいに国名と首都名が同じとこは他にもあるの?
国全体が首都となる国は、都市国家と呼ばれます。
シンガポールの他には、モナコ公国やバチカン市国も都市国家として有名です。
5、シンガポールにも地域区分があるって聞いたけど・・・
確かに、シンガポール都市再開発局は開発計画上でシンガポールを5地域に分けていますし、
地域社会開発協議会(※3)の活動区分も5地域に分かれています。
また郵便番号や国会議員の選挙区にも地域区分はあります。
しかしこれらは行政区分ではありません。
各地域を統治する地方政府(地方自治体)は無いため、各地域が単独でシンガポールの「首都」となる事はありません。
(シンガポール地域区分をまとめた地図はこちら)
6、日本の首都、中央政府、地方政府って何だっけ?
① 日本の中央政府
日本全体の行政機関は内閣・中央省庁(※4)、
立法機関は国会(衆議院・参議院)、
司法機関は裁判所(最高裁判所・高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所)です。
内閣・中央省庁を日本の中央政府と言う場合も、
内閣・中央省庁・国会・裁判所をまとめて日本の中央政府と言う場合もあります。
② 日本の地方政府
日本の行政は、47都道府県と市町村・区に分かれており、
各地域の行政機関である地方公共団体が存在します。
この地方公共団体が日本の地方政府です。
③ 日本の首都
国全体の行政機関である内閣・中央省庁は東京にありますし、
立法機関である国会や司法権の最高機関である最高裁判所も東京にあるため、
これら中央政府が位置する東京が日本の事実上の首都になっています。
但、東京都を首都と定める明確な法律はありません。
(※1)中央政府
国全体の意思決定・統治を行う機構を意味し、行政(と立法・司法)の組織・仕組の総体を言います。
広い意味では国の行政・立法・司法機関、狭い意味では国の行政機関を指します。
(※3)地域社会開発協議会
The Community Development Councils(略称CDCs)。
政府からの資金援助を受けて住民どうしの互助活動を促進する団体です。
活動地域に応じて、中央シンガポールCDC、北東CDC、北西CDC、南東CDC、南西CDC、の5つに分かれています。
各CDCは管轄地区を統治しているわけではなく、活動内容も限定的であるため、地方政府には当たりません。
(※4)中央省庁
国の行政組織である以下の1府11省1庁を言います。
内閣府・財務省・総務省・外務省・法務省・文部科学省・経済産業省・厚生労働省・農林水産省・国土交通省・環境省・防衛省・警察庁(国家公安委員会)