シンガポールは、世界中から富裕層や優良企業を呼び込み、
経済発展や雇用創出につなげる事を国策としている国。
整った社会インフラ、治安の良さ、ビジネスがやりやすい法規制、英語と中国語を話せる人材など、
ビジネスの場として、シンガポールには様々な魅力があります。
その中でも「税金が安い事」は、
多くの外国企業や外国人をシンガポールに惹き付ける要因になっています。
シンガポールの税金を日本との比較でまとめます。
1、法人税
シンガポールでは、会社の所得(≒もうけ)に対して17%の法人税が課されます。
日本の法人税の実効税率(実質的な税率)は約21~35%です。(※1)(※2)
(※1) 所得の額、資本金の額、会社の所在地によって税率が異なります。
(※2) 日本の会社の所得には、法人税だけではなく、地方法人税・住民税・事業税・地方法人特別税も課されるため、実効税率は法人税率(15%~23.4%)よりも高くなります。
2、所得税
個人の所得に対して0~22%の所得税が課されます。
所得が大きくなるにつれて、税率も大きくなります。
日本の所得税の実効税率は15.2%~55.9%です。(※3)
(※3) 日本の個人の所得には、所得税だけではなく、住民税(10%)や復興特別所得税も課されるため、所得税率(5%~45%)よりも高くなります。
3、消費税(GST)
シンガポールで販売された物やサービスにGST(Goods and Services Tax)が7%課されます。
日本の消費税率は8%です。
4、相続税・贈与税
シンガポールに相続税・贈与税はありません。
日本の相続税・贈与税の税率は10%~55%です。
5、印紙税
不動産や株式に関する特定の文書に対して印紙税がかかります。
実際の取引額と市場価格のうち高い金額に対して0~18%かかります。
6、固定資産税(Property Tax)
不動産の年次価値(Annual Value)に対して固定資産税がかかります。税率は以下です。(※4)
オーナーが住んでいる居住用不動産(コンドミニアム・HDB等)・・・0~16%
オーナーが住んでいない居住用不動産・・・10~20%
商業用不動産・土地・・・10%
(※4) 「年次価値(Annual Value)」とは、類似の不動産から得られる一般的な収入額です。
賃貸用の建物の年次価値は、賃貸収入から修繕費や家具代を引いた金額です。
土地は市場価格の5%です。
7、関税・物品税
(1) 関税
アルコール類の一部(ビールとサムス)のみ、シンガポール輸入時にアルコール分量1リットル当たりS$8~16の関税がかかります。
(2) 物品税
シンガポールへの輸入時やシンガポールでの製造時に以下の物品税がかかります。
① アルコール類 アルコール分量1リットル当たりS$60~88又は1kg当たりS$113 (※5)
② タバコ類 1kg当たりS$299~388又は1g当たりS$0.388
③ ガソリン 1デカリットル当たりS$3.70~7.10
④ 自動車燃料用の天然ガス 1kg当たりS$0.20
⑤ 自動車製品 CIF価額の12%か20%
(※5) アルコール分量は「リットル×アルコール度数」で算出します。
8、その他
カジノ、宝くじ、賭け事を運営する場合、
カジノ税(Casino Tax)、民間宝くじ税(Private Lotteries Duty)、賭博懸賞税(Betting and Sweepstake Duties)が課されます。
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